無声映画鑑賞会とは
映画が昔、無声であった頃、わが国の“活動常設館”では、それぞれに弁士や和洋合奏団をもっていて、いわば手作りの楽しい上映をしていたのです。トーキー化と共に失われてしまった、そんな映画のいろいろな楽しみ、活弁という話芸や、西洋楽器と和楽器とのアンサンブルというなんとも前衛的であった試み等・・・大先輩の映画ファン達が活動写真への限りない愛情をこめて育てあげた、これは実に、世界にも類のない、映画をより楽しむための演出であったのです。今、埋もれ、見捨てられてしまったそうしたフィルムを発掘し、出来る限り当時の上映形態にそって1959年より毎月1回上映会を開いているのが、「無声映画鑑賞会」なのです。そして、門仲天井ホールでは1992年2月より、これまでに約200回の定例鑑賞会を開催しています。上映作品紹介
『月世界旅行』 Le Voyage das la Lune
1902年フランス スター・フィルム作品 日本公開1905年8月9日錦輝館
製作、脚本、監督、美術、主演……ジョルジュ・メリエス
解説:映画が発明されて間もない頃、数々のトリック撮影を開拓しては幻想味豊かな作品を作り出し、映画にトリック撮影の面白さを最初に持込んだ人として有名なジョルジュ・メリエスが製作、脚本、監督、美術、主演した作品。マジシャンでもあったメリエスの豊かに湧きでるイマジネーションが見事に映像化され、新鮮な魅力を発揮し始めていた頃の代表作である。
H.G.ウェルズやジュール・ヴェルヌの作品からヒントを得た題材によって、二重焼きをはじめとする数々のテクニックを駆使して空想の宇宙世界を映像化しており、SF映画の祖ともくされている。又、この作品によってロサンゼルスに最初の映画常設館を作ることが可能となったとも云われている。
略筋:天文学協会で月世界旅行が決議された。巨大なロケットを工場で製造し、学者達が月世界に到着。だが、月世界人が現れて格闘し、再びロケットに乗りこんで地球に帰還する。
出演弁士=片岡一郎
プロフィール
1977年11月東京生まれ、2001年3月日本大学芸術学部演劇学科卒業。高校入学と同時に演劇活動を開始。大学在学中に舞台演出2回(内1回は脚本も担当)を務め、好評を博す。 話術研究会「蛙の会」に入会して、活弁、紙芝居の話芸修業を始める。2002年2月、澤登翠に入門。同年、同月、門下生としてデビュー。同年8月、福岡詩二門下でヴァイオリン演歌師としてもデビュー。身長172センチ、体重68キロ。
◇弁士公演=「阪妻映画祭」(2002年・新文芸坐)、「日本映画検証⑤名匠 小津安二郎」(2004年・新文芸坐)、鉄道映画祭(2003年・ヤクルトホール)、郡山市立美術館(2004年)、前橋芸術週間・4ヶ月連続公演(2005年・前橋大蓮寺)、斎藤寅次郎生誕100年映画祭(2005年・ラピュタ阿佐ヶ谷)
◇その他の活動=奥田民生DVDナレーション吹込(2004)、劇映画『春の雪』(2005年・行定勲監督)に弁士役で出演。無声映画鑑賞会レギュラー出演(劇映画の他、ニュース映画等も担当)。 時代劇、現代劇、洋画からアニメ、ニュース映画に至るまで幅広い作品を手掛けている。2007年クロアチア、08年ドイツ、11年オーストラリアの海外公演も好評を博す。芝居公演多数。
